障害年金を受け取るためには、超えなければならないハードルがあります。まずは、この3つの要件をクリアしなくてはなりません。
年金制度(国民年金、厚生年金、共済年金)の加入中に初診日があること。
ただし、20歳未満や60歳以上65歳未満の場合は、年金制度に加入中でなくても支給される場合があります。
・初診日とは
障害は、何らかの病気やケガが原因となり生じます。その原因となった病気やケガで初めて病院を 受診した日のことを初診日といいます。
・初診日は重要!
初診日に加入していた年金制度により、受け取る年金の種類が異なり、支給される金額も異なります。また、保険料納付要件を満たしているかを見る場合も、初診日が基準となります。初診日は非常に重要です。
受け取る年金の種類 | 初診日において |
障害基礎年金 | ・20歳以上60歳未満の自営業者や専業主婦、学生などで国民年金に加入して いた方 ・20歳未満の方 ・60歳以上65歳未満で、国民年金に加入したことのある方 |
障害厚生年金 | ・会社に勤めていた方や公務員で厚生年金に加入していた方 |
一定以上の保険料を納付していなくてはなりません。
初診日より前の保険料の支払い状況により障害年金を受け取ることができるかどうかが決まります。 基準以上に未納期間が多いと、障害年金を受け取ることができません。ただし、初診日が20歳前の方は、保険料の納付要件は問われません。
次の2つの条件のいずれかを満たす必要があります。
保険料の納付状況は、初診日の前日で見るため、納付した日や免除申請をした日の確認も必要です。
障害の程度に応じて障害年金が支給されます。障害ごとの認定基準にあてはめて等級が決定されます。
障害等級は1~3級の3段階です。
※初診日に国民年金の被保険者だった方は、1,2級に該当していなければ障害年金は支給されません。
※厚生年金の被保険者中に初診日のある傷病で、障害等級1級または2級に該当した場合は、 障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給されます。
※障害厚生年金は、初診日から5年以内に病気やケガが治り、3級より軽い障害が残った場合は、障害手当金(一時金)が支給されます。
障害年金は、「働くことや日常生活を送る上でどれだけ支障があるか」ということで支給されるかどうか、また支給される場合においてはその等級が判断されます。
以下は各等級の目安です。
障害等級 | 障害の程度 |
---|---|
1級 | 常に介助を必要とし、一人で日常生活を送ることができない。たとば、身の回りのことはかろうじてできるが、それ以上のことはできない。家庭内なら活動範囲はおおむね寝室内に限られる。 |
2級 | 日常生活を送る上で、必ずしも他人の介助が必要というわけではないが、日常生活を送ることは極めて困難で働くことができない。 例えば、家庭内の温和な活動(軽食作り、下着程度の洗濯等)はで きるが、それ以上の活動はできない。家庭内においては、おおむね 家の中に活動が限られている状態。 |
3級 | 労働に制限を受ける必要がある状態。例えば、仕事が簡単な軽作業 のみに限られている。短い時間しか働けない等。 |
障害認定日において、上の障害等級に該当しなくてはなりません。しかし、障害認定日において該当しない場合でも、その後、状態が悪化して障害等級に該当する状態となったときに事後重症請求することができます。
障害年金を受け取るには、上の3つのハードルを越えなければなりません。まずは、初診日を確定します。でも、自分の思っていた日が初診日でない場合や、初診日が随分前でわからなかったり、証明がとれないなど、ハードルの高さは様々です。
悩んでおられる場合は、是非ご相談ください。初回のご相談は無料です。